こうして、お前達と話しをテキストにしていて気づいたが、こういうのも練習なんだな。どんなことでも継続していけば力になるし、アウトプットしやすくなる。
「逆に言えば、やってもいないのにそういったコミュニケーションや、文章化のスキルは身につかないということですね」
世間はそんなスキルは持っていて当然とみる連中は多いし、でもそう言った連中は科学知識や論理的な思考は出来てなかったり……
「彼らは科学的に思考し、検証する……そういう訓練をしてこなかったということね。対価を払えば、いくらでも代行してくれるプロがいる時代だからその必要を感じないのでしょう」
だが、自分には出来ないことを出来るプロを敬意を払うではなく、軽視しすぎる。これってさ、AI生成物の問題と根底で繋がってる気がする。
「話が飛んでるような気がしますが?」
まあ、だからさ、あれを信奉している連中は絵を描けない、もしくは、描けてもその過程を省略するために使っているだろ。それって、本来時間をかけて練習して身につけるものだろ。
「車をメンテナンスする技術者を軽視するように、画家の技術を不要と見なして、結果だけを欲してる訳ね」
まあ、俺でも車のメンテナンスってなにをやってるのかわからなくて、請求書見たときはいつもこれ必要なのか?って思ってしまうからな。
まして、自分の命に関わないなら、いくらでもコストカットを主張できるだろう。
「AIが代行してくれるから、人間は努力する必要はない……ですか……」
むしろ、努力する人間を馬鹿にしてる節もあるな……
でも、そう言った風潮は、俺が子どもの頃から合ったような気がする。
低学歴の労働者にやらせておけばいい、外国人労働者を安く買いたたけばいい、AIにやらせておけばいい……そうやって、肉体労働だって、やってみれば技術を要求されるのに……誰でも出来ると思ってるのに、自分ではやらないんだ、あいつら……
「低学歴の労働者も、外国の安い労働力もなくなってきたわね。別に彼らが反乱を起こしたわけでなく、もっと金払いの良い方に行っただけ……AIもどこかに行ってしまうのかしら?」
「さあ?それは意思のある行動ではなく、単なる経済活動の流動でしかないので、私にはなんとも言えないわ」
だいたい、誰かの作ったシステムの恩恵を受けてるだけで、利用者にそこまで価値があるわけじゃない……それに気づかないうちはずっとプライドを増長させていくのだろうなぁ。
何もせずにバブル期の甘い汁を吸った連中のように。