優律、誕生日おめでとう。
豪華なディナーとか用意できるわけじゃないのでいつも通りだけど、ケーキくらいはちょっといい奴を買ってきた。
「大丈夫ですか、財布とか?」
いや、なんか、めちゃくちゃ心配のレベルがハードじゃない!?
「流石にそこまでお金に困ってはいないでしょう」
「それはそうですが、でもなんとなく不意に不安が……」
ひょっとして、単純に日頃の行いとのギャップを感じられてる?
「そうですね、兄様は人間と所帯を持てないだろうと確信する程度には……」
「それはそうね。私たちだからこそよね…… 普通の人間相手だとストレスでつぶれそうね」
ひどす……否定できんけど……