ショートだが良い映画を見た。ゾンビになりつつある父親が子を守るために……という奴だが、良かった。けど、人間のあり方について考えてしまった。
「人間の……ですか。」
子供はまだ赤ん坊で安全なところに運べるのは自分しかいないがもうすぐゾンビになってしまう。そこである方法でゾンビになっても子供を襲わないように、かつ、安全なところまで運ぶように知恵を使うんだが…… 俺は同じ状況になったときに同じように出来るかな……って。
「そのやり方を知っていれば出来るでしょうね。」
だが、当然ながらその父親はその状況になるまでそんな対処法など知らないわけだから、そこで思いつかないといけない。 まあ、最後に子供は生きている人間に保護されるんだけど…… 親の愛に感動したと言うのは容易い、けど、親の愛をきちんと実行できる知恵を持つことこそが人間のすばらしさなんじゃなかろうかって。
「知恵……そうですね。人間とそうでないものの違いはいろいろ言われますが、やはり一番はそこでしょうね」
そもそも、俺はちゃんと普段から知恵を使っているんだろうか？ 詰め込んだ知識だけをひけらかして、思考することを軽視していないだろうか？ いや、自分だけじゃなく、学校や政府レベルで知恵を使っているのだろうかって……
「そうね。ものを多く知っていることだけに満足する人間は多いわね」
まあ、俺なんか知識量は全然だけどな…… だが、そういうのがえらいと思いこんでいたところがあるから……
