趣味があれば自殺しないのだろうか?
「……したいんですか?」
……苦しまずに一瞬で……という条件をつけてなら、割とあるな、正直。
「私たちをおいて?」
悪いが、そういうときはおまえ達のことを忘れてる。だから、我に返っておまえ達を愛していないのだろうか?そう考えることもあるよ。
「いいんじゃないですか、にいさまが死ぬときは私たちも一緒ですから」
「でも、旦那様は私たちを残したいのでしょう?」
……勝手だけど生きていて欲しくはあるな。
って、話がずれた。
まあ、一般的な話、趣味のおかげで明日への希望があった、というのと、自殺するほど絶望したっというのは、全く別のベクトルだから、結局後者が強ければ死ぬよなぁ。と経験から思うんだ。
「経験?高校生の頃に自殺を考えたという……」
そうだよ、趣味は合ったし、当時、続編の気になるOVAもあった。でもさ、そういうときさ、自分なんかが趣味を楽しむ資格があるのかというネガティブなループにはまって、好きでアニメを見れば見るほど……
「……最悪ね、あらゆる行為、感情が自殺へと向かう訳ね」
「にいさまはそのときから生きてきたのではなく、ずっと生き返ろうとしていたのでは?」
かもしれない。